現在、海外のジェネリック薬を販売するインターネットサイト等で薬を個人購入し、PrEPを始めている方がいらっしゃいます。
PrEPは正しく使用することで、HIV感染予防が期待できます。そのためには医師の見守りの中で開始し、開始後もしっかりとしたチェックを受けることが必要です。
これから開始したいと考えている方、もしくはすでにご自身でPrEPを始めている方に関しては、今後、健康被害が出ないよう、SH外来で必要な検査を実施し、疑問などにも丁寧に対応します。
- 当外来では、PrEPの処方はできません。
- 自費診療 ※症状によっては保険診療有
SH外来
毎週金曜日 午前9時~11時 ※要予約
PrEP開始前に最低限必要な検査
PrEP開始前に実施する検査は主に、HIV、B型肝炎、腎機能検査の3つです。
- HIVの検査
- B型肝炎の検査
- 腎機能の検査
SH外来で評価する事
- 既にHIVに感染していないか
- HIVに新たに感染していないか
- PrEPを行うにあたり腎臓に異常はないか
- PrEPによる副作用はないか (身体所見、肝・腎機能の検査)
- B型肝炎に感染していないか (血液検査)
- その他の性感染症 (梅毒、淋病、クラミジアなど)に感染していないか 等
Q&A
Q1 どうしてHIV検査しないといけないの?
HIVに感染していない人がPrEPを始めることによって、薬剤耐性を獲得することはありません。しかし、感染していることに気付かずに、PrEPを続けた場合には、耐性ウイルスが出現する可能性があります。その場合には、感染者としての治療を開始する際に、治療の選択肢が狭まる可能性があります。
PrEPを開始前だけでなく、開始した後も定期的にHIVに感染していない事を確認しながら、PrEPを継続することが重要です。
Q2 持病があって薬を飲んでいますが、PrEPを飲んでもいいですか
治療が必要な持病をお持ちの方は、薬の飲み合わせなどの問題もありますので、内服中のお薬がある場合などには受診時に教えてください。(おくすり手帳がある場合は持参ください)
Q3 PrEPを始めたらコンドームは使用しなくてもいいですか?
PrEPはあくまでHIVに対する予防方法です。梅毒や淋菌など他の性感染症には効果がないため、PrEPを行ってもコンドームを使用し、安全な性行動をとるようにお願いします。
Q4 PrEPをやめたいと思ったらすぐにやめてもいいでしょうか。
PrEPで使用しているお薬は、慢性B型肝炎の治療薬でもあるテノホビルというお薬が含まれた合剤です。慢性B型肝炎の方が、PrEPを中断すると、B型肝炎が急激に悪化する可能性があります。PrEPをやめる時には事前に医師にご相談ください。